そう連絡が来て、すぐにどういう意味か尋ねたくて電話を掛ける私。
結果的に言うと私が電話を掛けた相手には恋人さんがいて、その恋人に裏切られ落ち込んでいる。
落ち込んでいる、というよりは絶望……が正しい言い方かもしれない。

―この人、また異性を使って暮らしているなぁ。
そういう才能は世間ではどう受け止められるのやら…。

相手「もう 何もない」
私「何もないなら何かやれるものを見つければ良いです」
相手「こんな年齢じゃもう無理」
私「じゃあ、こっちに来ていいですよ?」
相手「本当に無理な時は本当に頼むかもしれない」
私「かもしれない じゃないです。頼みなさい」
相手「……ムイだけだなぁ。俺の話を聞いてくれるの」
私「貴方は友人がいないだけでしょう?」
相手「そうだな。ムイは俺にやってくれているけれど、俺はムイに何も出来んよ?」
私「友達になってくれた? で良いんじゃないかな?」
相手「もう本当、お前は良いヤツだなぁ」
私「ん~…普通じゃないかな? 大丈夫、大丈夫」

絶対、大丈夫だよ。
だから、うん。ちゃんと生きよう?