「明けましておめでとう」

彼女は憂鬱そうな声で電話してきた。
相手はある夫婦の娘さん。
もう15歳になる。

相手「ねえ、ムイってさ…」
私「……ん~?」
相手「中学から高校になる時ってやっぱり仲良い人達と別れたり、した?」
私「まあ、高校はそれぞれ違ったけど…仲は良いままだった……っていうか大半は現在もか」
相手「……どうすれば、そんなふうになれるのかなぁ…」

……成程。
娘さんは"それ"で悩んでいるのか。
ありきたりというか、微笑ましいというか(笑)

私「そのままでいいよ。みんな好き同士なんでしょう?」
相手「そう、なんだけど……」
私「なら自信持ちなさい。大事なのはその気持ちだけだからさ。これからどうなろうとお互いに強く想っていれば絶対にバラバラになっても会えるはずだから」
相手「……そんなんでいいの?」
私「それがとても難しいんだよ」
相手「……う~ん…?」
私「片方だけしか想っていなかったらバラバラになるけどね~」
相手「……また悩ませること、言うしさぁ…!」
私「……でも、これ本当の事なんだけどなぁ」
相手「……ホント、意地悪なヤツ…!」
私「そーそー、私は意地悪な人なんでね。気を付けて下さい」

娘さんとの会話で思い出した。
「お互いに強く…」

それは同じく私達が15歳の頃
私がAに言った言葉だった。
懐かしいなぁ…(笑)