地元にいる後輩の元に語るに語れないような人間が訪れた。
カミサマに見捨てられた人間…と言えば分かるだろうか?

多分、二年ぐらい前に「カミサマ」について書いた記事があったような…なかったような…?
兎に角その「カミサマ」関連である事は間違いない。
何を思ったか後輩は突然、目の前に現れたその人間を放っておけず家で休ませているのだという。

そこまでは別に問題はない。
後輩が自分の意思で家に入れたのだから、後輩の好きにすればいいだけの話である…んだけど、何故かな? 私に今こうして電話が来ているのは。

後輩「……どうしよ。どうしよ」
私「…え? 考えないで入れたの?」
後輩「だって~…!」

いや後輩の性格上、そうすんだろうな、とは思ってましたが。

私「後輩はどうしたいの? あの子を」
後輩「普通の人生を歩まされたい」
私「"普通"、ね…」

後輩の言っている普通とは…なんだろうか?
そう思ったけれど、言わず私は話を進める事にした。

後輩「……あの、先輩ならどうしますか?」
私「……私か~…私だったら…」

とりあえず話を聞いて精一杯怒って、色々手伝うかな。
その事を後輩に伝えると、もう相手を怒るところまでやった後だった。
それも今までにない怒り方をしたらしい…。
……あれ? 実は後輩って相当怖かったり…?

私「そうですね~…怒った後なら…次は疲れないようにゆっくりと優しく接しておけばいいよ」
後輩「……でも、それじゃあ解決しないですよ?」
私「……焦るもんではないし、そもそもこういう事って時間が掛かると思う」
後輩「…………」
私「あと、相手に話す気があるのなら明日にでもまた掛けて来て下さい。話をします」
後輩「え……話すんですか? 先輩が?」
私「もうそこまでおかしいなら、軽く何かいったところで効果はないと思うしね」
後輩「……ん~…私が先輩の言いたい事を聞いて伝えるじゃ……駄目ですか?」

後輩さん何を思ってか相手と私を話させたくないらしい。
………ムイさん信頼なしで笑った(笑)

私「なんですか、その警戒は(笑)」
後輩「いや…ほら、先輩って容赦ないから…」

この後輩、電話を掛けて来たくせに
とても失礼である(笑)

私「別に怒る事は貴方がもうやったんだから、私はしないよ」
後輩「……そっかぁ…なら信じます」
私「はい、なら明日ね」
後輩「はい、おやすみなさい」

そうして私は後輩に聞いた情報を頼りにその人物の事を考える。