私がこの職場から消えるのはあと数日後。
私と交代するかのように来た新人さん、今日が初対面となる。
一緒に仕事をした後、伝えておくべき事が私にはあった。

ここで学んだ事は勿論。
私視点から見たこの職場の人間関係を説明する。
今日が初めて一緒に働いた後輩だけれど、出来るだけ怒られてほしくはないからね。

説明が終わると次は不安な事を聞き、ひとつひとつ解決案を出した。

―ごめんね、私がもう少しここに居れればいいんだけど。
そうもいかない。

一緒に仕事をしている時、新人さんの不安そうな顔を見て。
まだ慣れない姿を見ながら、私はここにきたばかりの事を思い出す。

私もこんな感じだったのかな?
って。

「ムイさんみたいに出来る気がしないです…」

新人―後輩はそう口に出した。
大丈夫、絶対に大丈夫だから。

大丈夫な理由は私がやってこれたからだ。

そして今日、後輩に対してこう思った。
可愛いなぁって。
若くて私よりもしっかりしているんだから大丈夫。

後輩が出来るっていいものですね。
そう思った。