例のアンケートを持ってお客様に声を掛ける。
一日一件アンケ―トを取れ、だなんて非常に面倒臭い事を。

アンケートを早く片付けたい私はアンケートをお客様と進めていく。
そしてついにきた、この質問

「この中で一番いいと思う制服はどれですか?」

お客様は答える。
コレ(メイド服)に決まってるじゃん!
あ~…うん。ですよね~…本当、男って(笑)

アンケートを片付けお客様の前から離れようとする私に向かってお客様は言う。

「ムイさんはメイド服着ないの?」

正気か、この男。
本当に色んな意味を含めてそう思った。

「着るわけないじゃないですか~……ヤですよ、こんなん」

私とお客様は笑う。
乾いた笑いがその場を支配した。

―メイド服の力、おそるべしだ。