M家とムイの主張=お金&車とか利用する関係は終わりにしよう。
I家とM家次男の主張=仲良くしましょう。

あっち(I家とM家次男)は「二人だけの恋愛」だと思っていて、本当にそう思うなら「二人だけで生活してみたら?」と私は言った。
それが本来の大人がする恋愛だと思うから。

するとI家が言ってくるわけだ。
「こっちはただ仲良くしたいだけなのに、ムイが余計な事をM家に言うから、最低だね」って。

私は不機嫌な顔一つする事なく、それに対して口を開く。
「自分は陰口言わないって言っといて、私にM家の文句言ってきたのはどこの誰よ? ついでに言うと仲良くしたいって言っといて、こっちの車を無許可で使うのはどうかと思う。ガソリン代もタダじゃないんですが? もっと言うと、私は二人でちゃんと生活したら?って言ったの。そっちがどうしたいとか聞いてないから」

I家の女性が発狂する。
それを守ろうとする男は大きな溜息を漏らす。

「何も難しい事は言って無いじゃん? こっちは車もお金も貸さないよ?って事だけだし?」

「いや、そうだけどさ! こっちもいろいろあるんだよ?」

私の落ち着いた言葉とは逆に感情的になっている彼の言葉。

「そりゃいろいろあるんだろうけど、付き合ってるんでしょ? なら、二人だけで乗り越えていけばいいやん?」

「…そう、だけど!」

「もう嘘も言い訳も都合の良い言葉も要らないんだけど?」

次男は私の顔を見てもう一度大きな溜息を漏らす。

「二人共、私より年上でしょ? もう少しちゃんと考えな?」

とりあえず次男はM家に極力、I家が関わらない事を約束した。
でもそれは所詮「極力」なんで、これは表向きの解決になっただけ。

後はまぁ、M家お母様と作戦を立てつつ、放っておく事にしよう。
この件で私が得した事はI家とM家次男に嫌われたという事だ。